Nissan Nissan

日産アリアそれは人とクルマをつなぐZEN体験人とクルマをつなぐZEN体験

ARIYA to ZEN

Vol.02

建築家・谷尻誠

異色の建築家が語るZEN体験

SCROLL

「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を謳い、最新技術と日本的な価値観を融合させた唯一無二のEVとして、新たなモビリティライフを提案する日産アリア。
モダンで繊細な美観と、技術の日産が誇る運転支援技術「プロパイロット 2.0」 (メーカーオプション)を備えた最新EVは、私たちの暮らしに何をもたらすのか?
今回、先端的なモビリティを駆るのは、世の中に新しい価値を創造し続ける、建築家 谷尻誠さん。
アクティブなライフスタイルを送る谷尻さんに「プロパイロット2.0」がもたらすコクピット体験を語っていただく。

PROFILE

谷尻誠

1974年生まれ。建築家、起業家。2000年建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。2014年より吉田愛と共同主宰。インテリアから住宅、業空間、複合施設、プロダクトまで、多岐にわたる領域の設計を手掛けながら、近年「絶景不動産」空間デザイン情報検索サービス「tecture」ネイチャーディベロップメント「DAICHI」、ライフスタイルを提案する住宅ブランド「yado」、CGパースで不動産選びサポートする「Mietell」などを開業。事業と設計をブリッジさせて活動している。

INDEX 1自分の時間をより大切に

今、日本を代表する建築家のひとりである谷尻誠さん。
「NOT A HOTEL NASU」や各地に展開する宿泊施設「DAICHI」など、数多くの代表作で知られるかたわら、起業家として不動産事業やオンラインコミュニティ事業など、建築にまつわる多彩な事業を興して統括している。

「アイデアを生み出すタスクもありますが、決裁者としてさまざまなプロジェクトにおいて“判断”を求められるタスクも多いんです。タブレットひとつあれば、事足りるという状況も少なくありません。必要があれば、オフィスに顔を出しますが、今はどこででも仕事ができるという状況。オフィスの外にいるほうがアイデアは生まれやすいですね」

50代を迎えた今、「やりたいこと」にフォーカスしてその質を向上させるべく、仕事への向き合い方や取り組み方を見つめ直している。
「不要と思えることをた止めていくことで、自分がより良いと思える時間を増やしたいと考えたんです。建築の世界もそうですが、外れ値を出せる人が生き残る中、自在な時間を増やすことで多くの人が見逃しがちな部分を見出したい」
と、時間に対する感覚も年々鋭敏さを増しているようだ。

INDEX 2 建築家が考える空間の意味

「人間の行動が空間の意味を決める」というのが、谷尻さんの空間づくりの根底にある。
だからこそ、作り手があえて場所の意味を限定しないように心がけているそうだ。

「多くの人は、何事にも名前がついていないと落ち着かないんですよ。ここは何という場所ですか?ということに答えを欲しがる。最初から“名前のない”よくわからない場所といっても、なかなか、それを“作りましょう”とはなりません。でも、やっぱり僕は、そうした名前のない場所をつくって、使う⼈がその機能を決めていけばいいという空間づくりをしていきたいんです」
それを象徴するのが、広島オフィスの上階に設けている名もなき空間だ。
毎月、ゲストを呼び、「THINK」というイベントを行なっている。

「ゲストが来てスピーチすれば講演会場となり、アーティストが来て歌えばライブハウスとなり、料理人が食事を振舞えばレストランとなり、美容師が来て髪を切れば美容院となる。どれが正解かは誰もわからない。だから、使う人みんなで考えたいんです」
そうした空間の哲学をもつ谷尻さんが、アリアをどのように捉えるのだろうか。

INDEX 3 最小限の情報で純度を高めた美しい空間 最小限の情報で純度を高めた美しい空間

「試乗を楽しみにしていた」というアリアにご対面。
乗り込んですぐに感じた空間の印象を言葉にしていただく。
「外からだとコンパクトに見えましたが、室内はゆとりある空間ですね。内部のディテールが研ぎ澄まされていて、見た目上は意味から解放された抽象性の高い空間に仕上がっていると感じました」

一般的に、クルマには運転に必要な操作系統以外にも、ボタンやインジケーターなどが多数コクピットに設置される。
それぞれに機能を示すために意味が与えられ、情報量が多くなる傾向にあるわけだ。
が、必要最小限の表示に収めてミニマルに仕上げたアリアのインテリアは、谷尻さんも目を見張る。
「情報量を制御することが美しい空間を生むと考えています。それがアリアは既に出来上がっている印象。気が散る情報が室内にほとんどありません。僕は情報量が少ないほうが、空間に必要なものの純度が高まると考えているので、運転というフォーカスしなければいけないコクピットとしての純度が高い空間なのかなと感じます」

機能美を追求したデザイナーの意図も、言葉がなくとも感じ取っているようにも見受けられた。

INDEX 4
アリアの理由なき魅力について
身体感覚に近づいている
乗車感

普段からガソリン車を愛用する谷尻さんは、運転⾃体を楽しむスポーツカーも所有するほどの運転好きだ。
アリアのようにコンピュター制御の入る先端的なモビリティについて、実際の操作感覚を味わっていただくべく、一般道から高速道路、一部区間ではオプションによる運転支援機能のプロパイロット2.0を体験いただいた。

「リラックスして運転できました。愛車とは違うEVならではの快適性。コンピュータで制御されている滑らかな挙動が安⼼感につながっているんでしょうね。安全装置が優秀でないと、制御する挙動で逆にこっちが驚くこともありますから(笑)」
と、さまざまなクルマに通じる谷尻さんらしい言葉を紡いでくれた。

「プロパイロット2.0に関しては、頭とクルマが繋がる時間感覚が短くなる印象がありました。スピードを出そうと思った瞬間にもう出ている。コクピットでそれを感じるのは、不思議ですね。普段なら、スピード出すぞ、アクセル踏むぞ、でようやく実現する工程がまるまる省略されているので。だから、身体感覚に近づいている感じがしました」

細部まで行き届いた環境設計

細部に目をやると、車内から外を眺めたときの見晴らしの良さや静粛性を含む車内音響にもメリットを感じたそう。
「見晴らしの良さは運転の楽しさを高めてくれると思います。余計な情報がないなかで、運転に集中させる空間デザインのメリットではないでしょうか。また、会話がしやすい空間という点でも、同乗者との空間という点もおざなりにしていませんね。海外のレストランなどに見られますが、デザインが良くても、ガヤガヤしすぎて会話が聞こえにくいという店もあるし、反対に、心地良く会話ができる環境設計がなされている店もある。アリアは、後者。細部まで行き届いた環境設計がされていると感じます」

足元が広く、ガラス面を統一のラインで仕切った360°インテリアビューを備えつつ、EVならではの静粛性も実現するアリアの魅力も実感いただけた。

“いいところ”に理由がないのがいい “いいところ”に理由がないのがいい

コクピットに乗り込み、ハンドルを握り、プロパイロット2.0を体感し、思う存分にアリアの車内空間を味わった谷尻さん。
総括を求めると、「空間自体に主張がないのになぜか心に残るんです」
と、ていねいに言葉を導き出す。
「結局、“これがいいからいい”のではなくて、全体からそこはかとない魅⼒が漂っているのが、アリアのいいところなんですよ」
と論じる⾕尻さん。

⾃⾝もかつては、“いい理由”を作ろうと苦⼼した経験もあったそうだ。
「昔は、強い建築を作ろうと、どこかにアイコニックな箇所を設けて“これだからいいんです”というプレゼンテーションをしていた時期もありました。でも、“これだからいい”ものって、その理由が破綻してしまうと途端に良くないものになってしまう危険性を孕んでいるんです」
逆に⾔うと、魅⼒の理由を感じさせないよう、突き⽌めさせないよう、さまざまな仕掛けを設けているのでは、と作り⼿の⽴場を想像する。

「仕掛ける側はそういったことをすごく考えます。こちらの意図を気づかせないように。余計なノイズを与えないのが、いい空間だと思いますからデザイナーの方もきっと相当に考え抜いたのでしょうね」

INDEX 5
未来をつくる自由な空間とは
思い通りの時間が増える
新たなクルマ

「いよいよ、クルマがクルマじゃなくなっていくと感じます。もはや家の延長線上ではないか、というほど」
ミニマルな車内空間を備えるアリアのプロパイロット2.0による運転支援がもたらす新たな空間像を語っていただく。

「クルマのほうから余計に発してくる情報が少ないという点で、自分の内側にフォーカスしやすい状況だなと感じました。オフィスにいなくとも仕事ができる昨今、運転中にする仕事も少なくないので助かります」
移動中は打ち合わせなどのほか、音声入力でテキストを書いておいて、あとで修正することもしばしばだそう。

プロパイロット2.0のおかげで、車内でこなせる仕事の量も増えていくのかもしれない。
「それがいいかはわかりませんが(笑)。ただ、安全性での信頼感もありますし、運転時間が計算できるようになるのはありがたいです。何より、大切に時間を使いたいなかで、運転以外にどうにもならなかった時間が、自分の思うようなものに変換できるので」

もっとパーソナルで自由な空間へ もっとパーソナルで自由な空間へ

パーソナルな空間として、アリアが果たす役割も小さくないという。
「自宅だと家族との時間が多いので、純粋にパーソナルな空間はクルマか、トイレか(笑)。会社でもない、家庭でもない、自分だけの空間という純度も高まりそう」
そこに、EVとしてのさらなる魅力も加わってくる。
「環境設計が重要になる時代、クルマと生活はもっと緊密になっていくように感じます。移動の手段だけじゃなくなるという未来がもうここまで来ているんだと実感しました。実際、すでにEVを“動くバッテリー”と捉えて導入されているユーザーも少なくないですから」

最後に、アリアが演出する車内空間にも言及。
ミニマルな空間がもたらすものは?「機能を限定しないのが“いい空間”だと思います。日本の民家が好例で、ちゃぶ台を置けば食卓、布団を敷けば寝床といったふうに、空間に多様性があるわけです。現在の住宅だとリビングはリビングでしかない。なんだかわからない場所からは、面白いことが起きそうじゃないですか。でも、決められた機能がある空間には、決まったことしか起きませんよね」

空間に自由度が高まればそれだけ面白い未来が広がるという点で、ステアリング操作から解放されたコクピットがもたらす“自由な”空間が多様な未来を予感させる。
アリアも、谷尻さんが目指す未来の空間像に近づいているのかもしれない。