プログラム・デザイン・ダイレクター田勢 信崇

2022.5.20

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EVの先進技術との融合により、
スタイリッシュで洗練されたデザインを実現

エクステリア & カラー

新しい時代の小型電気自動車(EV)として、これまでの軽自動車の概念にとらわれない、シックで先進的な外観にしたいという想いでデザイン開発を行いました。また、EVの特徴である静粛性と力強さを、この車のデザインにも反映させたいと考えました。

キーワードであるQuiet Dynamismは静けさの中に潜む力強さ、ダイナミックさを意味しています。また、Advanced Techは黒のグラフィックから浮かび上がる印象的なヘッドランプやリアコンビランプで先進感を表現。Expressive Purityの言葉通りコンパクトなボディから無駄をそぎ落とし、必要な要素をギュッと凝縮させたデザインになっています。

前後に突き抜ける一本の力強いキャラクターラインと、大きく変化するダイナミックな面はサイズ感以上の存在感を表現しています。また全幅いっぱいに広がった横通しのテールランプは、今までの軽の概念を超越したものになっており、シンプルでありながら芯の通った、凛とした佇まいになっています。次世代の日産らしさを感じさせる、シックで先進的なエクステリアデザインに仕上げました。

また、EVとしての一貫性を一目で感じて頂けるよう、「サクラ」には電動化を象徴する、光るVモーションと光るエンブレム、薄型のヘッドランプに美しくシームレスなグリルという「アリア」との共通モチーフを採用しています。EVの静粛性と力強さを体現するこの2台は、サイズこそ異なりますが、非常に良く似た特徴を持っていることが、お分かり頂けるかと思います。

日産デザインの新しいキーワードである、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」は、この「サクラ」にも踏襲されています。ヘッドランプとリアコンビランプ、そしてグリルのグラフィックは、日本の伝統的な格子をヒントにデザインしています。
もう一つのモチーフは水引です。バンパーや、ホイール、さらにはインテリアにも、この水引から着想を得たデザインを採用しています。これらの日本ならではのアプローチは、シンプルでありながら非常に印象的で、モダンなデザインに昇華させています。

ボディカラーは合計15種類ものバリエーションをご用意していますが、日本の美しい四季をテーマとしたシーズンズカラーと呼ばれる特別な4色で春夏秋冬を表現しています。

インテリア & カラー

居心地の良い、明るく開放感のある空間を目指しました。ナチュラルな素材感を引き立たせるため、機能は黒子に集約させ、すっきりとした表示系にする事で、ノイズの無いモダンなインテリアに仕上げました。
温かみのある素材感と、大きく凹ませたインストルメントパネルの断面は、見た目の広さと開放感を訴求するだけでなく、ちょっとした物が置ける工夫がなされています。また、お客さまに気兼ねなく使用して頂けるよう、水滴や汚れ、臭いを防ぐための特別なファブリックを採用し、耐久性を高めながら、明るく軽快な雰囲気になっています。

インテリア照明は、やわらかい間接照明がカッパーのアクセントに映り込むことで、この美しさを際立たせるだけでなく、空間全体に広がりを与え、軽自動車とは思えない程、非常に上質な空間性を演出しています。

ステアリングとシフトは、「アリア」と共通デザインにすることで、新世代EVとしての親和性を訴求。またベンチシートを採用することで、ラウンジやカフェのような心地良さを生み出しました。

お客さまにとって必要な情報だけを抽出し、分かり易く表示したメーターGUIは「サクラ」用に新たに開発したものです。使用頻度の高い情報を見やすく、シンプルにレイアウトしました。

「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」のコンセプトはインテリアにも継承されており、水引のモチーフが使われています。エアコンファンのグラフィックや、スピーカー、モノ入れの底面に至るまで、細部にまでこだわりぬいたディテールへも是非、ご注目頂きたいと考えています。

インテリアのカラーバリエーションは、シックで落ち着いた印象の黒内装に加えて、明るく開放感のあるベージュの内装をご用意しています。

内外装ともに軽自動車とは思えない程、非常に上質で洗練されたデザインになっていますので、是非、実際に見て乗って頂いて、こだわり抜いたデザインを体感頂ければ幸いです。

Presentation

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