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  • Jul.13
  • Academic

自動運転の定義

自動運転とは現在ドライバー(人間)が行っている様々な運転操作を人間の代わりにシステム(機械)が行うことです。すでに採用されている運転支援システムの中には将来の自動運転につながる技術が導入されています。今後技術の更なる進化によって、システムが行う運転操作の割合が高まると自動運転となります。大きく4段階に分かれている自動運転ですが、第2段階の技術が実用化され始めました。

現状:自動運転はそれぞれの人によって認識が異なっている

「無人のクルマが迎えに来て、目的地まで乗せてくれる」
「運転席に座ってナビに話しかけると目的地まで連れて行ってくれる」
このように、世の中における自動運転に対する人々のイメージは個人差があり、かなり曖昧かつ捉え方が異なっている現実があります。自動車の自動運転は、システムの介入量によって自動化できる範囲が異なるのは事実です。さらに、世の中の様々な報道では、異なるレベルの自動運転の技術が「自動運転」とひとくくりで扱われているのが現状です。

例えば自動運転と無人運転は同じものと捉える人もいますし、すでに多くの車種に展開されている「衝突被害軽減ブレーキ」や高級車に搭載されている高速道路などで前車を追従する「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」などと同じものと捉える人がいるなど、自動運転に対する認識は様々です。

このような考え方は間違っているわけではなく、自動運転ではシステムがどれだけ運転へ関与するか、度合い(関与度)の問題であり、前述したACCに車線維持支援装置を加えた現在あるシステムもこの流れの中にあります。今後、注目される自動運転はシステムの関与度が限りなく100%となる方向に向かって開発されていきます。

すでに航空機では自動運転は当然のこと

自動車ではこれからの技術である自動運転ですが、航空機では高度な自動運転技術がすでに実用化されています。「オートパイロットシステム」というシステムは、航空管制からの指示や気象などの外部環境、目的地情報などを設定すれば巡航時に機体の姿勢を一定に保つだけでなく、視界の悪い際にも安全に滑走路まで誘導する制御も含めた自動着陸装置もあります。パイロットが絶対に手動で行わなければならないのは離陸時のみであり、他はほとんどの段階で自動化が進んでいます。

自動車における自動運転は無人運転ではなく、
ドライバー支援が目的

航空機における自動運転からも読み取れるのは、クルマの世界でも当面、ドライバーが存在(乗車)する状態で高速道路上を自動で走行する「ドライバー支援型自動運転」が目標です。高速道路上の走行操作は、市街地に比べ、信号機がない、歩行者がいないなど、複雑な判断を要する操作が少ないため、システムに置き換えることが容易なためです。ドライバー支援型自動運転ではドライバーは従来の運転という概念ではなく、自動運転システムを監視するという全く新しいフェーズへ移行します。もちろん何か緊急の場合はドライバーが即時介入し運転を行なう必要はあります。しかし部分的とはいえ、運転という行為から開放されることで快適性(疲労やストレス軽減など)向上にも寄与するなど、その潜在的メリットは極めて高いのです。特に渋滞時における衝突事故などを防ぐのに効果的なのは明白です。

自動運転はシステムの介入量によって
4段階に区分されている

今後自動運転を知る上で重要なのが「車輌の自動化の分類」です。自動化のレベルによって「システムが何をしてくれるのか」が区分けされているので、将来発売される自動運転機能を持つ車輌の性能差を判断する材料にもなります。

世界各国では内容としてはほぼ同じものの、自動運転レベルの区分けや規定の詳細は異なっています。またそのルール自体も日々の技術進化に伴い、細かにアップデートされています。日本においては自動運転のレベルは4段階あります。

出典:首相官邸ホームページ 官民 ITS 構想・ロードマップ 2016資料(※外部サイトにリンクします。)

図表にあるように「レベル1」から「レベル4」まで区分けされています。

前述した衝突被害軽減ブレーキやACC(アダプティブクルースコントロール)といった安全支援システムなどは「レベル1」に該当します。したがって、現在販売されている各種の安全運転支援システムはまだ「レベル1」なのですが、日本の業界全体の動きとしては次の「レベル2」の技術が実用化され始めています。

文章:高山 正寛(たかやま せいかん,TAKAYAMA-Seikan)

1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車/カーオーディオ/カーナビゲーションなどの記事を担当し、フリーランスへ。途中、エンターテインメント業界で5年間ゲーム関係のビジネスにも関わる。カーナビゲーションはもちろんITS(高度道路交通システム)、先進安全技術、自動運転など各自動車メーカー、サプライヤー、官庁関連への取材多数。自動運転に関しては連携も考慮し、通信/PCを含めたデジタルビジネスの領域にも精通する。また自動車を産業面やマーケティング、組織、人材面からも捉え、アナリストとの連携も行うなど独自の取材スタンスを取り続けている。 2015-2016日本カーオブ・ザ・イヤー選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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